初めてのAzure OpenAI(リソース作成、モデルデプロイ、Azure AI Foundry)

2023-07-15Azure,Cognitive Services,OpenAI

Azure OpenAI Serviceを利用開始するための手順です。
Azure OpenAIのリソース作成からモデルのデプロイ、チャットプレイグラウンドの利用方法までの手順を紹介しています。
また、Azure AI Foundry ハブやプロジェクトの作成、モデルデプロイの手順についても紹介しています。

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Azure OpenAIを使い始めるための手順 

Azure OpenAIのリソース設定値

今回作成したAzure OpenAIのリソース設定値です。
仮想ネットワークからのアクセスに制限しています。

区分 項目 設定値
基本 名前 ai-01
リージョン Japan East
価格レベル Standard S0
ネットワーク 種類 Selected networks, configure network security for your Azure AI services resource.
Virtual network vnet-01(仮想マシンからアクセス可能)
Subnet subnet-01(Azure OpenAI用のサブネット)

※検証目的のリソースとしての設定です。環境や利用用途に合わせて適時設定します。

Azure OpenAIのリソースを作成

Azure OpenAIはAzure AI Servicesの中にあります。
この時点ではgpt-4oなどのモデルは指定しません。

Azure OpenAI Service リソースを作成してデプロイする

Azure OpenAIのリソース作成
作成を選択します。 Azure OpenAIのリソース作成(Azure Open AIの利用開始手順)

基本タブです。
リージョン、名前、価格レベルを選択します。

Azure OpenAIリソースの基本設定(Azure Open AIの利用開始手順)

ネットワークタブです。
Azure OpenAIへのネットワークアクセス方法について設定します。
サービスエンドポイントやプライベートエンドポイントが利用できます。
インターネットやオンプレからアクセスする場合は、個別に許可するIPアドレスの設定もあります。

※サービスエンドポイントの場合は、該当のサブネットでMicrosoft.Cognitiveservicesを設定しておく必要があります。

 

 

Azure OpenAIリソースのネットワーク設定(Azure Open AIの利用開始手順)
仮想ネットワークのサービスエンドポイント設定(Azure Open AIの利用開始手順)

レビューおよび送信のタブです。
内容を確認し、問題がなければ作成を選択します。

 

Azure OpenAIリソース作成時の確認画面(Azure Open AIの利用開始手順)

リソースを作成しただけでは使えない

作成したAzure OpenAIのリソースを確認します。
まだモデルをデプロイしていないため、チャットを利用できない事がわかります。

作成したリソースを確認

作成したAzure OpenAIのリソースを選択します。

作成したAzure OpenAIリソース(Azure Open AIの利用開始手順)

Azure AI Foundry portalに移動します。

Azure OpenAIリソースからAzure AI Foundryポータルを表示(Azure Open AIの利用開始手順)
プレイグランドのチャットを選択します。
モデルをデプロイしていないため、まだ利用できない状態となっています。
モデルデプロイ前のAzure AI Foundryポータルの表示例(Azure Open AIの利用開始手順)

Azure OpenAI モデルの設定値

今回利用したモデルの設定値です。
提供されているモデル(gpt-4oやDALL-E)から選択します。

Azure OpenAI Service モデル

区分 項目 設定値
モデル gpt-4o
基本 デプロイ名 gpt-4o
デプロイの種類 Japan East
カスタマイズ モデルのバージョン 2024-08-16
1分あたりのトークン数レート制限 10K

※検証目的のリソースとしての設定です。環境や利用用途に合わせて適時設定します。

Azure OpenAI モデルのデプロイ手順

Azure OpenAIのモデルをデプロイします。

モデルをデプロイする

リージョンにより、同じモデルでも選択できるバージョンが異なることがあります。
リージョンにより、同じモデルでも選択できるデプロイの種類異なることがあります。

利用できるモデル、バージョン、デプロイの種類は随時更新されるため、最新情報を確認しながら最適な組み合わせを選択してください。

なお、Azure AI Foundryでプロジェクトを作成する事は必須ではありません。
ですが、Azure AI Foundry プロジェクトを作成してモデルをデプロイする場合は、Azure OpenAIモデル以外のモデルも選択できます。

Azure AI Foundry ポータルのモデルカタログとコレクション

モデルのデプロイ
デプロイでモデルのデプロイを選択します。
基本モデルをデプロイするを選択します。
デプロイするモデルを選択します。
Azure AI Foundryポータルでモデルをデプロイ(Azure Open AIの利用開始手順)
基本モデルのデプロイを選択(Azure Open AIの利用開始手順)
モデルを選択(Azure Open AIの利用開始手順)
モデルカタログのメニューからも選択できます。 モデル カタログからモデルを選択(Azure Open AIの利用開始手順)
カタログメニューからモデルを選択(Azure Open AIの利用開始手順)
デプロイの種類を選択します。
デプロイの詳細でモデルバージョンや1分あたりのトークン数レート制限を調整します。
モデルをデプロイ(Azure Open AIの利用開始手順)
デプロイするモデルの詳細設定(Azure Open AIの利用開始手順)
デプロイの種類(Azure Open AIの利用開始手順)
モデルバージョン(Azure Open AIの利用開始手順)
モデルをデプロイすると、チャット プレイグランドが利用できるようになります。 デプロイしたモデルの画面(Azure Open AIの利用開始手順)
チャットプレイグラウンドの表示例(Azure Open AIの利用開始手順)

チャットプレイグランドの利用手順

Azure AI Foundryポータルでは、Chat-GPTと同様にチャットを利用できます。
その場合、チャットプレイグラウンドを使用します。

クイック スタート: Azure AI Foundry ポータルでチャット プレイグラウンドを使用する

温度などのパラメーターを指定することもでき、チャットプレイグラウンドで確認しながら調整できます。

チャットプレイグランドの利用手順
チャット を選択します。
ユーザークエリを入力し実行すると回答が返ってきます。
チャットプレイグラウンドの利用例(Azure Open AIの利用開始手順)
パラメーターも指定できます。
過去のメッセージや温度なども調整できます。
チャットプレイグラウンドのパラメーター(Azure Open AIの利用開始手順)
チャットプレイグラウンドのパラメーター項目(Azure Open AIの利用開始手順)
チャットをクリアして新しいチャットを始める場合は、ほうきのマークを選択します。
確認メッセージが表示されるので、クリアを選択します。
チャットプレイグラウンドのクリア方法(Azure Open AIの利用開始手順)
チャットプレイグラウンドのクリア時の確認メッセージ(Azure Open AIの利用開始手順)

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Azure AI Foundry プロジェクトやハブを作成してAzure OpenAIを使う

Azure AI Foundry ハブやプロジェクトの設定値

今回作成したAzure AI Foundryのリソース設定値です。
ストレージアカウントやキーコンテナは事前に作成したリソースを指定しています。

  • Azure AI Foundry プロジェクト
区分 項目 設定値
基本 名前 ai-hub-01
Hub ai-hub-01
ID ID の種類 システム割り当て ID
ストレージ アカウントのアクセスの種類 資格情報ベースのアクセス
  • Azure AI Foundry ハブ
区分 項目 設定値
基本 名前 ai-hub-01
OpenAI を含む AI サービスに接続する ai-01
ストレージ ストレージ アカウント staihub01
Credential store Azure key vault
キー コンテナー kv-aihub01
Application Insights なし
コンテナー レジストリ なし
ネットワーク ネットワーク パブリック
暗号化 カスタマー マネージド キーを使用してデータを暗号化する なし
ID ID の種類 システム割り当て ID
ストレージ アカウントのアクセスの種類 資格情報ベースのアクセス

※検証目的のリソースとしての設定です。環境や利用用途に合わせて適時設定します。

Azure AI Foundry ハブの作成手順

Azure AI Foundry ハブを作成したのちに、プロジェクトを作成します。

Azure AI Foundry ハブを作成および管理する方法

Azure AI Foundry ハブの説明については公式サイトの解説を参照ください。

ハブを使用した管理、共同作業、整理

Azure AI Foundry ハブの作成手順
Azure AI FoundryでCreateを選択します。
Hubを選択します。
Azure AI Foundry ハブの作成(Azure AI Foundryの利用開始手順)
基本タブです。
リソース名、プロジェクトのリソースグループ、接続するAIサービスを選択します。
Azure AI Foundry ハブの基本設定(Azure AI Foundryの利用開始手順)
ストレージタブです。
ハブと接続するストレージアカウントやキーコンテナを選択します。
Application Insightsやコンテナレジストリとも指定できます。

Azure AI Foundry ハブのストレージ設定(Azure AI Foundryの利用開始手順)
ネットワークのタブです。
ネットワーク接続をパブリックか制限するかを選択します。
プライベートエンドポイントもサポートしています。
Azure AI Foundry ハブのネットワーク設定(Azure AI Foundryの利用開始手順)
暗号化のタブです。
カスタムマネージドキーを利用する事もできます。
Azure AI Foundry ハブの暗号化設定(Azure AI Foundryの利用開始手順)
IDのタブです。
マネージドIDやストレージアカウントへのアクセスの種類を選択します。
Azure AI Foundry ハブのID設定(Azure AI Foundryの利用開始手順)
確認および作成のタブです。
内容を確認し問題がなければ作成します。
Azure AI Foundry ハブの確認画面(Azure AI Foundryの利用開始手順)

Azure AI Foundry プロジェクトの作成手順

Azure AI Foundry プロジェクトを作成します。
プロジェクト作成時にハブと関連付けをします。

Azure AI Foundry プロジェクトの作成手順
Azure AI FoundryでCreateを選択します。
Projectを選択します。
Azure AI Foundry プロジェクトの作成(Azure AI Foundryの利用開始手順)
基本タブです。
名前や関連付けするハブを選択します。
Azure AI Foundry プロジェクトの基本設定(Azure AI Foundryの利用開始手順)
IDのタブです。
マネージドIDやストレージアカウントへのアクセスの種類を選択します。
Azure AI Foundry プロジェクトのID設定(Azure AI Foundryの利用開始手順)
確認および作成のタブです。
内容を確認し問題がなければ作成します。
Azure AI Foundry プロジェクトの確認画面(Azure AI Foundryの利用開始手順)

Azure AI Foundry ポータルからハブとプロジェクトを作成

Azure AI Foundry ポータルから、プロジェクトやハブを作成することができます。

Azure AI Foundry ポータルでプロジェクトを作成する

Azure AI Foundry ポータルを利用する場合、プロジェクトとハブを同時に作成します。
既存のAzure AI Foundry ハブを指定することも可能です。

Azure AI Foundry ポータルからハブとプロジェクトを作成
Azure AI Foundry ポータルでプロジェクトで最適化するを選択します。 Azure AI Foundry ポータルでのプロジェクト作成(Azure AI Foundry ポータルで操作)
プロジェクトの作成画面が表示されます。
プロジェクト名を設定します。
プロジェクト作成(Azure AI Foundry ポータルで操作)
ハブの作成画面が表示されます。
リソースグループ名や接続するAzure OpenAIもしくはAzure AI サービスを選択します。
同時にAzure AI 検索への接続も指定できます。
ハブの作成(Azure AI Foundry ポータルで操作)
レビューして終了の画面です。
内容を確認して問題がなければ作成します。
プロジェクト作成時のレビュー画面(Azure AI Foundry ポータルで操作)
ストレージアカウントやキーコンテナーが作成されています。 プロジェクト作成時の画面(Azure AI Foundry ポータルで操作)
作成が完了すると、Azure AI Foundry ポータルでプロジェクトの画面が表示されます。 作成後のプロジェクトを表示(Azure AI Foundry ポータルで操作)

Azure AI Foundry プロジェクトの詳細は管理センターで確認できる

Azure AI Foundry ポータルの管理センターで、プロジェクトの詳細を確認できます。

管理センターの概要

管理センター
Azure AI Foundry ポータルで管理センターを選択します。
プロジェクトの詳細を確認できます。
管理センターを表示(Azure AI Foundry ポータルで操作)
管理センターでプロジェクトを表示(Azure AI Foundry ポータルで操作)

Azure AI Foundry ハブやプロジェクトのリソース自体は、Azure Portalでも確認できます。

Azure PortalでAzure AI Foundry ハブやプロジェクトを確認
作成したリソースが表示されています。 作成後のAzure AI Foundry プロジェクトやAzure AI Foundry ハブのリソースを表示

Azure AI Foundry プロジェクトでモデルをデプロイ

Azure AI Foundry プロジェクトでモデルをデプロイします。

Azure AI Foundry を使って Azure OpenAI モデルをデプロイする方法

プロジェクトを作成している場合は、Azure OpenAIモデル以外にも、多くのモデルを利用できます。

Azure AI Foundry ポータルのモデルカタログとコレクション

モデルのデプロイ

モデルカタログからデプロイするモデルを選択します。
デプロイすると実行できます。

※Azure OpenAI モデルのデプロイ手順と同様の手順になります。

モデルカタログを選択(Azure AI Foundryプロジェクトでモデルデプロイ)
モデルをデプロイ(Azure AI Foundryプロジェクトでモデルデプロイ)

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最後に

Azure Open AI Serviceを利用開始するまでに必要な手順について確認しました。
Azure OpenAIのリソース作成からモデルのデプロイまでの基本的な部分についてまとめています。
Azure AI Foundry ハブやプロジェクトの作成などについても確認してみました。
名称が変わる事も多く、機能の追加も早い所ですが、引き続き色々試してみたいと思います。

Add your dataの利用手順についてはこちらで紹介しています。

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