Azureへのサインインやサブスクリプション切替えに使うPowerShellやCLIコマンド一覧

Azure,PowerShell/Azure CLI

Azure CLIやAzure PowerShellでAzureにサインイン(ログイン)する場合のコマンド(コマンドレット)です。
サブスクリプションやテナントを指定してサインインする方法、現在利用しているサブスクリプションの確認や切り替え方法、サインアウトするまでの各コマンド(コマンドレット)を一覧表にまとめています。

Azure CLIやAzure PowerShellのインストール手順については、こちらで紹介しています。

スポンサーリンク

Azureへのサインイン/サインアウトに関する逆引きコマンド対比表

Azure CLIとAzure PowerShellを使っAzure CLIとAzure PowerShellを使ったサインイン/サインアウトに関する逆引きコマンドの対比表です。

Azureで各種操作を行うためのコマンドラインツールとして、Azure CLIやAzure PowerShellがあります。

Azure CLI
Azure PowerShell

それぞれのツールでのサインイン、サインアウト、サブスクリプションやテナントの切り替えについて、対比表にまとめています。
今回は、Azure CLIやAzure PowerShellを紹介していますが、その他にもAzure Developer CLIなどがあります。

Azure Developer CLI とは

操作内容 Azure CLI Azure PowerShell
ログイン az login Connect-AzAccount
テナントのリスト取得 az account tenant list Get-AzTenant
テナント指定してサインイン az login -tenant “テナントID" Connect-AzAccount -Tenant “テナントID"
サブスクリプション指定してサインイン ー(ログイン後サブスクリプションを切り替え) Connect-AzAccount -SubscriptionId “サブスクリプションID"
サブスクリプションのリスト取得 az account subscription list Get-AzSubscription
az account list –output table
現在使用しているサブスクリプションを確認 az account show Get-AzContext
az account list –output table
サブスクリプションを切り替える az account set –subscription “サブスクリプションID" Set-AzContext -SubscriptionId “サブスクリプションID"
サインアウト az logout Disconnect-AzAccount

※az account list –output tableコマンド実行結果のIsDefaultにTrueと表示されているのが、現在利用しているサブスクリプションになります。

—広告—

Azure CLIやAzure PowerShellを使用したサインインからサブスクリプションの確認、切り替えまでの手順

Azure CLIとAzure PowerShellでは、実行後に出力される内容が異なります。

サインインを例に出力内容を確認

Azure CLIとAzure PowerShellでサインインを実行します。
Azure CLIとAzure PowerShellでは、サインイン後に表示される内容に差異があることが分かります。
Azure CLIの場合、デフォルトでJSON形式で表示されます。

サインイン

Azure CLIの場合

 サインイン後には、"az account subscription list"の実行結果と同じ内容が表示されます。

az login
 {
  "cloudName": “AzureCloud",
  "homeTenantId": “テナントID",
  "id": “サブスクリプションID",
  "is Default": true,
  "managedByTenants": [],
  "name": “サブスクリプション名",
  "state": “Enabled",
  "tenantId": “テナントID",
  "user": {
   "name": “ユーザー名",
   "type": “user"
  }
 } 

※すべてのサブスクリプションが表示されます。
※is Default": true,となっているサブスクリプションを使用します。

Azure PowerShellの場合

 サインインしたサブスクリプションIDが表示されます。

Connect-AzAccount
Account SubscriptionName TenantId Environment
——-   —————-       ——–   ———–
ログインアカウント サブスクリプション名 テナントID AzureCloud

現在使用しているサブスクリプションを確認

現在使用しているサブスクリプションを、Azure CLIとAzure PowerShellでそれぞれ確認します。

サブスクリプションを確認

Azure CLI(az account show)の場合

 デフォルトで使用されているサブスクリプションが表示されます。

az account show
 {
  “environmentName": “AzureCloud",
  “homeTenantId": “テナントID",
  “id": “サブスクリプションID",
  “isDefault": true,
  “managedByTenants": [],
  “name": “サブスクリプション名",
  “state": “Enabled",
  “tenantId": “テナントID",
  “user": {
    “name": “ユーザー名",
    “type": “user"
   }
}

Azure CLI(az account list –output table)の場合

   Azure CLIの場合、"–output table"のパラメーターを付けることで、テーブル形式での出力が可能です。
  IsDefaultがTrueになっているサブスクリプションがデフォルトで使用されます。

az account list –output table
Name CloudName SubscriptionId State IsDefault
—————————— ———– ———————————— ——- 
サブスクリプション名(1) AzureCloud サブスクリプションID(1) Enabled True
サブスクリプション名(2) AzureCloud サブスクリプションID(2) Enabled False

Azure PowerShellの場合

 デフォルトで使用されているサブスクリプションが表示されます。

Get-AzContext
Name Account SubscriptionName Environment TenantId
—- ——- —————- ———– ——–
サブスクリプション名 (サブスクリプションID) アカウント名 サブスクリプション名 AzureCloud テナントID

使用するサブスクリプションを変更する

使用するサブスクリプションの切り替えを、Azure CLIとAzure PowerShellでそれぞれ確認します。

使用するサブスクリプションを切り替え

Azure CLIの場合

 "az account set"コマンドを使用して、サブスクリプションを切り替えることができます。
   設定するサブスクリプションIDは、"az account list –output table"で事前に確認しておきます。
 設定後、サブスクリプションIDが変更されたかどうかは、"az account list –output table"で確認できます。

az account set –subscription “サブスクリプションID"

実行結果は表示されません。 

Azure PowerShellの場合

 "Set-AzContext"コマンドレットを使用して、サブスクリプションを切り替えることができます。
 設定するサブスクリプションIDは、"Get-AzSubscription"で事前に確認しておきます。
 設定後、サブスクリプションIDが変更されたかどうかは"Get-AzContext"で確認できます。

Set-AzContext -SubscriptionId “サブスクリプションID"
Name Account SubscriptionName Environment TenantId
—- ——- —————- ———– ——–
サブスクリプション名 (サブスクリプションID) アカウント名 サブスクリプション名 AzureCloud テナントID

最後に

今回は、Azure CLIやAzure PowerShellを使用した、Azureテナントへのサインインからサブスクリプションの切り替え方法まで確認しました。
Azure CLIとAzure PowerShellで同じことができる一方、コマンドの実行結果として表示される内容が異なる点があり、とても勉強になりました。

引き続き、いろいろなことを試してみたいと思います。

Azure CLIやPowerShellを使った仮想マシンの起動停止方法については、こちらで紹介しています。

Azure Cloud Shellの使い方については、こちらで紹介しています。

スポンサーリンク